一般不妊治療:不妊症について

不妊症とは

妊娠を望むカップルが避妊をしないで性交を行うと、1年後には約90%のカップルが妊娠します。
これは、年間10~12回の排卵(妊娠のチャンス)があったのに、累積して90%のカップルしか妊娠しないということです。3ヶ月で50%、6ヶ月で70%、1年で90%の割合で妊娠しているため、1回の排卵あたりの自然妊娠率は30%程度。1年目以降にはほとんど妊娠が期待できません。

そこで医学的には1年過ぎても妊娠しないカップルを不妊症と定義しています。一度も妊娠したことのない人を原発性不妊、妊娠したことはあるが、その後妊娠できない人を続発性不妊と言います。不妊症の夫婦は10組に1組の割合に存在し、この割合は昔も今も、また欧米と日本とでも差はないと言われています。

一般不妊治療について

一般不妊治療後の妊娠率

一般の不妊症治療( タイミング療法人工授精)を始めますと、図のように妊娠する人の多くは6カ月までに妊娠されますが、その後の妊娠率は悪くなり、1年を過ぎるとほとんど妊娠されません。
不妊の治療を1年以上続けても妊娠しない場合を難治性不妊といいます。

一般の不妊症検査をしても、卵子の質、卵管が卵子を取り込んだり輸送する能力、精子の受精能力、着床能力は判りません。難治性不妊症のご夫婦のほとんどにこれらの問題が1つ以上あると考えられます。